永田カビさんの『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』を読んだ。
軽い気持ちで読んだのだけど、
「そういえば最近 "自分が理解できない相手の心の中を想像してみる"っていうの、めんどくさくて切ってたな」って実感した。
永田カビさんは、鬱や拒食過食、リスカとか経て、まあけっこうなメンヘラさんなんだけど、
この作品はその、メンがヘラる過程というか、
なぜメンがヘラるのかっていうのが、ピタッと表現されてて、驚いた。そうゆう心理状況なのか…って、ちょっと怖いものを見てしまった気持ちと、同情のような気持ちと一緒に、
「そういや、思春期の頃、こんなメンタルの状態、ちょびっとあったな」と思い出した。
自分の心の中で起こっている、イライラした気持ちや認められない気持ちや、学校での疎外感。「なにを感じ取ってるの自分でもかわからない辛さ」を、思い出した。
「消えたい」とか言うて車降りようとして母親困らせたこととか。
消えることも、リスカすることもなく済んだのは、絵の道に行かせてもらえたことが大きかった。
それを今は仕事にまでして、平和で、健康で、
まあ出会いや別れはあるけれど、
健全で文化的な生活を送れてたもんだから、
ちょっと病んでる人みると「なんで病むんだろ?」とか最近は思ってしまってた。
というか、心を病んで休職していく人の尻拭い係を3人分くらいしたことがあるので、ちょい、うらんでた。
だから隣の席の先輩が鬱やといいながら仕事に来続けてるときも、正直「早よ休んで、治せや」と思ってた。
でも、これ読んだら、「ちがう、休めないのね」と知った。休みたくても、「休んではいけない」と言うてくるもうひとりの自分がいることに、カビさんは苦しんでたらしい。
それがわかって、
この本読んでよかったなーって。
(あと、隣の席の先輩も、ヨガに通って自力で鬱を治して、ほんとにすごいなって思ってる。相変わらずわけわからんけど、元気やでうれしい。)
ここからは軽いはなし。
同じく、「わからなかった人種」はメンヘラだけでなく、
私がすぐいじってしまう、
「恋愛にモジモジしてしまう人」たち。
モジモジする気持ち、最近痛感してる。
おかげさまで、失恋気分もだいぶおちついて、
いろんなお誘いもあるので、「引きこもってなどいられない!」と、いろいろ集まりやデートに行くのですが、
ちょっと気になる人が居ても、
全然手がでない……!!!!!
専務とか、取引先のおじさまとかには、
奢ってもらったらすぐ、にゃん♪みたいになって、なんなら酔っててうっかりハグした記憶も新しいのに
肝心の…!肝心の…!目の前の、気になる、まともそうな男の手は繋げないのです!!!
童貞いじりしてしまった、全国のメンズに謝りたくなります。
てか、謝ります。ごめんなさい…。
とか言うてたくせして今の自分は…!自分は…!!!!
拒否られたらどうしようとか、
ビッチと思われたらどうしようとか、
手汗かいたらどうしようとか、
そんな「自分を良く見せたい」の方が勝ってしまってうまく動けないのな…
あと、もういっこ。自分は寝つきがいいので、
「眠れなかったアピール」してくる人も理解できなかった。
って思ってた。
んで、この前飲み会で寝られないという方がいらして、
とか返して、
「寝られないとか辛すぎ!!
副交感神経をもっと優位にさせることに真剣に取り組んだ方がいいよ!」
とか思ってたら、
その日のその飲みが楽しすぎて
このありさま!!!!
何をしてもどうにもできないから、
人は辛さを話してくれるんですね。
カビさん、話してくれてありがとう、って思った。心の荷物の処理の仕方のお手本だわ。