引越すことになり、荷物を整理している。
ふと、出てくる思い出。
秋田県に行った時のメモを、ここに書いて思い出とともに成仏させたい。
2016年の夏、秋田と岩手に旅行に行ったときのメモが出てきた。
多分、行く前のメモに、行った日の思い出を追記したものだと思われる。
「玉川温泉」という、趣のある、湯治で有名な温泉に連れてってもらった。
古くて、温泉の成分で木も鉄も石もドロドロになっていて、今にも倒れそうなヨボヨボのおじいさんや、アトピーに悩む女性が入っていた。
私は離れていたけれど、お湯に入りながら、それぞれの悩みを、話していた。
翌日は、彼が「秋田県の男鹿の花火がすごくいいんだよ」と言って、向かった。
音楽に合わせて花火が打ち上げられる。
この年はわたしの大好きなミュージカルメドレーで、もう、本当に本当に最高だった。
彼と別れて一年が経とうとしていて、
年末にむけて「別れの日カウントダウン」をしている自分がいる。
あの日から、全く会っていない。
声も聞いていない。
引越しの片付けをしてたら、
いらないレシートが出てきて、捨てようとした。
裏面に「沢山の思い出を、ありがとう。」って。彼の字。
知ってる。これ、前も見つけて、「わーっ」
てなって、元に戻したんだ。
彼にしてもらったいろんなことが、
ちゃんと思い出になって、過去になっていくよ。
元気かな。
叶わなかった恋も、ひどい仕打ちをされても、
受け取った愛情は忘れられないもんだわ。