実家にいる頃、家族全員が同じシャンプーを使っていた。
ファミリー向けのシリコンだくだくの、350円シャンプー。
上京して、シャンプーのランクがどんどん上がり、今では1300円のノンシリコンシャンプーを使うようになった。
リンスからコンディショナーになり、
冬は乾燥するのでヘアパックも…。
やっぱり子どもの頃と違って、大人は髪がすぐバサバサになる。
銭湯でシャンプーを忘れて、リンスのいらないメリットを番台で買おうもんなら、
「柴犬の尻尾?」と聞かれるほどバサバサのポニーテールが出来上がり。
「シャンプーリンスのランクを下げたい。」
髪を伸ばすにつれて、使用量は増える。
美容に興味が薄くても、オーガニックなものへの憧れは強くなってゆく。
シャンプーもまたしかり。
緊急事態宣言中、
一時期1900円(コスメキッチン)まで高騰した私のコンディショナー。
ボーナスも出ない今、800円(ウエルシア)に落とすことにした。
美容室でリンスインシャンプー1本7000円(美容師さんオリジナル配合)を勧められたけれど、さすがに手が出なかった。
わたしがCEOになったら買いたい。
本当は「パンテーンでいいのでは?」とどこかで思っている。
でも、子どもができて「自分のコンディショナー代をこの子に…」と思うまで、
シャンプー代は高いままになりそう。
昔、元広告業界の先生とお食事の場にお邪魔したとき、おじさまたちが次々に
「妻のシャンプーは高すぎて、匂いが上品すぎる。青春時代に嗅いだような、安っぽいのがいいのに」と盛り上がっていた。
何言ってんだ?と思うと同時に、「お金持ちはいいシャンプーをつかうんだなぁ」なんてひよっこの私は思ってた。
お金持ちじゃなくてもいいシャンプーは買える。
自分で働いて時給以上のシャンプーを使った後の髪のまとまりはプチ贅沢なひととき。
ただ、結局高いシャンプー、とくにコンディショナーは、ケチって薄めにつけてしまうので、
効果も薄れるときが多い。
ドラッグストアにずらりと並ぶ700円以上のシャンプーは、やっぱりいい匂いがする。
シリコン、ノンシリコンの違いは、わたしは美容師じゃないのでわからないけれど、
シャンプーのランクが下がる日がきたら、
それはそれでまた今とは違う家庭になってるのかもしれない。