叶う瞬間はごく平凡

ずっと結婚したがってて、結婚した、30代半ば女の日記

妊活13 「双子の可能性がありますが人工授精しますか?」

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不妊治療で飲んでいる、クロミッドという排卵誘発剤の反応が良くて、「ふたつ排卵しそうです」って言われた。

 

「それって双子?!嬉しい!!」とよろこんだ。それに、食べ物に気をつけたり、高いサプリ飲んでる効果…?!やった。

 

いやいや、まだやることもやってないがな。

 

先生はすぐにリスクの話をした。

切迫早産の危険性、赤ちゃんが小さく産まれて長く入院するかもしれない、帝王切開かもしれないと。

「どうしますか?人工授精しますか?」と聞かれて、

すぐ「はい」と答えた。

 

 

2人産まれたら最高じゃん。

経済的にも子育てもめちゃくちゃ大変そうだけど、

1人も産めないかもしれない今の状況から、突然双子かもしれないという卵子の状態。

 

なんて不思議な世界。

そして「そうなったら超うれしい!」と本心で思ってる自分がいる。

 

双子だったら里帰り出産するのかな?

実家に帰って仕事したりもありかな?

うーん、でも田舎に帰りたくないな。

 

 

2つ排卵せず、1つは消えちゃうこともあるらしいから、体って不思議ねー…。

しんどい、つらいの方が多い不妊治療でくじけ気味だったけど、なんか意外な未来をチラッとエコーから見せられて、

よろこんじゃった。

 

 

妊活12 友だちの悲しみ

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今日、久々に友達と会って、

ちょっとラグジュアリーなお店でアフタヌーンティー女子会をした。

 

ハロウィンだから黒くシックな服を着て、都内のオシャレラウンジでオシャレスイーツを食べる楽しみ。「これなに?ベリーのソース?メレンゲ?」とか言いながら。

 

その中で、友だちとわたしが妊活してるからその話題に。

 

でも、本当に残酷で悲しい状況に友だちはいた。涙を浮かべながら、エコーの写真を見せてくれた。

わたしは何も言えなくて、ただただ、一緒に哀しむしかなかった。

 

 

 

わたしは彼女ほどの覚悟があるのか?

どんな子が産まれても、どんな境遇になっても、

1人の人間を育てていく覚悟が。

 

 

妊娠は神秘化して語られがちだけど、

不妊治療は全く神秘なんてものじゃない。

卵子のタイミングとホルモン注射と精子の数値で進んでいく。

 

取捨選択の連続で、仕事を休み、食べるものに気を遣い、病院の長い待ち時間を過ごす。

自分の意志と懐の厚さでステップアップするかどうかを自分で決める。

 

それでも、可能性は30%以下。

妊娠するのがこんなに大変なことだなんて…。誰か教えてくれた?

 

 

 

20代で子どもを産むのが1番生物的にも理にかなってるなら、そういう世の中に国やまわりのフォローで、出来ないの?

なんでこんなに、女性は一度正社員を辞めたら、非正規雇用になりやすいの?

 

そして、そんなこと教えてもらう機会あった?

授業、あった?「男女雇用機会均等法ってのがあるよ」「女性も社会進出できるよ」「活躍できるよ」「平等の時代がきそうだよ」って風は吹いてた。わたしが小学生だった2000年代。

 

でもまさか、一生懸命やってきて、キャリアを積んだ35歳以降に「子どもがほしい」っていうシンプルな欲求に大きなハードルがあるなんて、思ってもなかった。

35歳が、こんなにもまだまだ若い感覚でいることも。

 

 

友だちの悲しみを想いながら、

人通りの少なくなった日曜の銀座を歩いて帰った。