『夫のちんぽが入らない』を読んだのだけど、よくわからなかった。
はじめ「入らない」の意味がわからなくて、
なにかの比喩かと思って読んでで、最後に解き明かされるもんだと思って読んでたのだけども
本当に物理的にはいらなくて苦労した話だった。
私が独身だからなのか、
母に嫌味を言われながら育ってないからなのか、
心身ともにわりと健康だからなのか、
このお話がわからなかった。
実話とのことで、作者のこだまさんは主婦としてどこかにいらっしゃるのだろうけど、最後まで主人公像がつかめなかった。
可愛げはなさそうだけど、おじさん受けしてるから全くかわいくないことは
ないだろうし、
自分の決めたことは揺るぎがないからしっかりしたイメージもうける。
最後までつかめなかったし、主人公に共感しにくかった。
ひとことでいうと、暗かった。
いいところもあった。
前半の、旦那さんとの出会いや大学生活のシーンが良かった。
インコを預かった話を、遠距離恋愛でまだ交際中の旦那様にモノマネして伝えるシーン。
ベビーオイルやメロンのローションで営むシーンも、
なんだか重くて、しんどかった。
「メロンのローションて、なんやねん」と。
ググったけど出てこなかったし、
せっかくなんやからもっとええの買えよ、とも思った。
好きな人とする性への取り組みが弱いな、と。つっこみたくなった。
実話なので、ひとの人生を否定することになるのかな。
自分は嫌だなー、と思ってしまった。
決定的にイヤと思ったのが、「しんどいこと」「やめてほしいこと」を旦那に言えない夫婦生活。
「そんな、言いたいことを言えない人だっているんだよ!」って言われるかもしれませんが、
死がまとわりつくほど溜め込むことないやろ…と。
この人は、言いたいことをずーーーっと最後まで言わない。
旦那の風俗のポイントカードが見つかったときも、
朝ごはんを連日捨てられるときも言わない。
昔、私も彼氏の家で風俗のポイントカードを見つけたことがあった。
「林檎ちゃん」って書いてあり、
キャバクラかな?と思ってお店をググったらソープだった。
それからそのカードを握ったまま彼氏の家を飛び出して、
ネカフェに行き、林檎ちゃんを検索したらロリ巨乳の女の子って出てきて、
超絶イヤな気持ちに。
そんで、その名刺にかいてあった「fantasy~~~@」っていうアホみたいなアドレスに「この前はたのしかったですね」ってメールしてみた。「ありがとうございます。よろしければお名前おしえてください」ってきた。
彼氏の名前を打ち込んだ。返事はなかった。
この!一連の流れ!!!!
このクソみたいな一連の流れを思い出して、
めっちゃイヤになった。
その数時間後、結局彼氏に「これ、なに?私かなしいよ」って、聞くことになる。
そんなもん、今なら
で終わる。
名刺のお店をネットで調べ上げて、
メールまで送って精神衛生上、よくない!!!
と当時はそんな自分にも自己嫌悪したけど、
もはや今ではそれさえも自然な反応だと思う。
しかも林檎ちゃんの名刺を戒めと思って、
いまだに名刺入れに持ってる。「しょーもない男を寄せ付けない厄除け」的な感じで。
(お願いだから、自分が事故ったときに
この名刺が見つかって欲しく無い。
あれ?ダブルワークしてたのかな?って思われる)
「なにも見なかったことに…」なんてできない派の私は、
波風たてて大暴れしてやればいいのに、と思った。
そろそろこの案件も立ち直ったので、
林檎ちゃんの名刺も捨てられそう。
こだまさんは「これでいいのだ」的な感じでしめくくってる。
でも、本当にそう思ってるのかしら?と、ひっかかって終わった。