叶う瞬間はごく平凡

ずっと結婚したがってて、結婚した、30代半ば女の日記

妊活16 妊娠検査薬が…!陽性になった!

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友達の不幸に続いて、実家の親戚に不幸があり、6時間かけて帰省しようとしていた。

 

さらにその日、仕事中、うっすら出血があった。

「今月もダメかー…。」生理の始まりだと思った。

ソワソワしながら帰省するの嫌だし、どうせ陰性だろうけどフライング検査しとくかーって。

 

残り一本の検査薬で、

トイレに入ったら、まさかの…!!!!

 

 

ほんとに嬉しくて、

夫がキッチンにいたから、「ねぇ!ねぇ!」って跳ねながら呼びに行った。

「お!」って言いながらトイレに置いたままの検査薬を2人でのぞく。

「水平に1分置かなあかんから」

 

 

そこから、明日診察か…?と思い、

「もしかしたら、帰省できないかも」と伝えた。

ソワソワがすごくて、だんだん気持ち悪くなってきた、

 

「この検査薬、陽性になることあるんやなぁ!」「なんか気持ち悪くなってきた!つわりかなあ?」って言ったら、夫は笑ってた。

 

悲しいことが続く日々だったけど、

わたしのお腹の中にちっちゃいわたしと夫の塊がいるかもしれない…!

そんな、突然の喜びに包まれた夜だった。

 

 

妊活15 期待、悲しみ、ワクチンとじゃがいも詰め放題

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近所の自然派なカフェで、小さなイベントをやってるから行こうって、夫が誘ってくれた。

毎回、入り口まで行くけど、予約してなくて入れないカフェ。

 

今日はカフェ営業はしておらず、ミニマルシェのような小さなお店がたくさんあった。

1回200円のじゃがいも詰め放題にトライすることになった。

 

 

ワクチン4回目の翌日

その日は夫婦ともにワクチン4回目の翌日。わたしは肩が上がらなかった。夫は微熱があった。わたしはボーッとして、じゃがいもを詰めるのがめちゃくちゃ遅かった。

制限時間1分なのに、チンタラと一粒ずつ入れる姿に、あまりにも覇気がなかったのか、

夫に「どうしたの?!」と言われ、あんたのが手が大きいとか言って、代わってもらった。

 

どんどんテンション下がっていくじゃん

天気も良かったし、いつも入れなかったカフェに入れて、結構楽しかったのだけど「どんどんテンション下がっていくじゃん、大丈夫?」と聞かれた。

いや、楽しいのよ。

いつもがうるさすぎるだけで。

あと、家族に不幸があった友達は、今頃何してるかな?食べてるかな?とか心配になって、だんだん悲しくなったりして。

 

 

それから、生理が遅れてるんだわ。

1年弱不妊治療してきて、こんなの初めてじゃないけど。

いつもなら体温も下がって胸も張り、生理が来るんだなぁってガッカリするのに、今回は温度もキープで、期待してしまう。

でもあと3-5日は待たないと、フライングになるし。

 

 

考えることが多い

考えても仕方がないけど。

友達に起こったとんでもないショックなことや、やっぱり1番怖いのは大切な人の死だということ、感受性が高くて自分のメンタルの弱さに嫌気が刺すこと、夫がただただ、悲しむわたしの背中をさすってくれて、優しさに安らぎを感じること。

 

ワクチンを打ったってことは、少しでも健康に過ごしたいから。わたしも、周りの人も。

生きてるんやな。

 

知恵袋に「子どもを亡くした隣の方が、まだ2ヶ月なのに笑顔でバーベキューをしてます。そんなに簡単に立ち直れるもんですか?」とアホみたいな質問を見つけた。

返答に「生きてる人は、食べて、働いて遊ばなきゃいけないんです。立ち直れるわけがない。まわりも自分も元気づけるために、笑顔の時間を少しずつ増やしていくんです。」って書いてあった。

 

 

あの子は無理して笑ってないかな。

夕食は、詰め放題したインカの目覚めを炒めて食べた。

甘みがあって、とても美味しかった。

 

 

妊活14 友だちの深い深い悲しみ

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高校時代からの、なんでも気を許して話せる明るい友人。

そんな彼女の一人娘が、1歳とほんの少しで、この世を去ってしまった。

 

すごく優秀なのに驕らず、気さくでちょっと天然な彼女は、いつも何事にも一生懸命だった。

いろんなコンペで何度も賞をとり、自慢げにSNSにアップすることもなければ、会った時に自ら報告もしない。まわりまわって受賞を知り「おめでとう!」と伝えると「ほんとったまたまだよっ」と謙遜する。素のままで、カッコいい。

 

彼女が妊娠したときは、不思議な気分だった。高校生の頃から知ってる友達のおなかが大きいなんて…!

コロナ禍だからマンションの玄関まで行って、臨月の姿を見せてもらった。

久しぶりすぎて10分だけ立ち話した。「わたし、親になれるのかなぁ?」なんてソワソワしながら、いつも通りキャッキャし、写真を撮ったりなんかした。

 

 

1歳と3ヶ月の、まだ小さな小さな、わたしも会ったことない、

大好きな友達の赤ちゃん。

 

 

3週間前は「お茶しよ」「子ども連れ?全然ok!」ってLINEしてた。

2週間前に「子どもが入院してしまって、またあらためて」ってなり、

今日、具合を聞いてみたら「亡くなってしまって😢」と返事がきた。

 

こんな顔文字、打ちたくなかったろうに、

悲しくて悲しくて、仕事の昼休み中に大泣きしながら電話をかけた。

 

電話に出てくれた

わたしはもう、第一声から泣いてしまって、

本当に泣きたいのは彼女のほうだろうに、本当に申し訳ないことをした。

 

彼女は涙声で、気丈な様子で「実は病気だった」「早く気づいてあげられず、すごく後悔している」と、とても丁寧に話してくれた。「今はちょっと落ち着いてるよ、今夜が葬儀だから」と話してくれた。

泣きながら聞くしかなかった。

 

 

彼女は「働いてて、保育園に入れてたから、たくさんそばにいてあげられなかった」と言う。

「少しでもいつもと様子がおかしなことに、もっと疑うべきだった」「お医者さんや周りの人にめぐまれて」「最期は1週間くらい頑張ってくれて、そばに居れた」「ありがたい」って。

 

保育園の先生は症状を見て気がつかなかったの?小児科の先生も。紹介状書くの遅すぎるでしょ!!!と怒ることもない、

ただただ、起こったこと受け止めて、人に尽くしてもらったことに感謝してる。

 

嘘でしょ、って。

こんなに悲しいことってあるの?

あんなになんでもがんばる、悪口も言わない、明るくて健気で性格のいい彼女に、

どうしてこんな辛いことがおこるの。

 

 

 

マクドナルド・ハウス

マクドナルド・ハウスという、病気で入院してる子どもと、その親が快適に過ごせる施設がある。

彼女の家族も、ここで最期を過ごしたと言っていた。こんなことがなければ、マックのトレイについてくる紙を読んで「へ〜」と思う程度だった。

こんなふうに本当に利用されてるんだ。

全然知らない世界を知った。

大人になって、同じコミュニティで同じメンバーで過ごしていると、固定した考え方なりがちだ。自分が触れることない出来事は、起こってもない、関係ないことに感じる。

 

でも、どこかのチャリティやなにかの運動は、偽善じゃなくて、こうして誰かの居場所を作って、誰かの痛みを和らげてるのかもしれない。

 

知ることは大事だと思った。

 

人工授精の結果待ちの今

いま、わたしは不妊治療をしている。

先日、人工授精をして、今回生理が来なかったら妊娠検査薬を使うつもり。

今回は基礎体温も高くキープしているし、「もしかしたら…!と期待。

 

今日、友人の大切な子どもの訃報を聞いて、

なんて恐ろしいこと、怖いと思った。

よく、女性は子どもが出来たら強くなって、それはホルモンが「放っておいたら死んでしまう生き物」を守るためにそうさせてるって聞くけど、

子どもって、本当に死んじゃんだ…って。

放っていなくても、死んじゃう。

 

もし妊娠していたら、今日の日のことは絶対に忘れない。

 

授かるのにもわたしは苦戦しているのに、無事生まれて、元気に育つのって、ほんとに奇跡的なことなんだと、自分の不妊が続くほど実感する。

 

だから、わたし自身も奇跡のかたまりなのかもしれないし、元気で今夜ものすごくお腹が空いたことも、悲しくて泣き顔で午後ほとんど仕事が手につかなかったことも、全部生きてる破片。

 

もし、運良く授かって、子にいい成績や、いい就職先…とか、おかしな期待をかける母に自分がなりかけたら、絶対今日の日を思い出そう。「生まれてきて、元気にいるだけで奇跡」って。

 

https://hoshisara.hateblo.jp/entry/2021/04/11/233152