叶う瞬間はごく平凡

ずっと結婚したがってて、結婚した、30代半ば女の日記

赤ちゃんの歯のない口を見て、夢が叶った1年間を想う

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今年は35年の人生の中で、1番、心が豊かで穏やかで、幸せな瞬間が多い年だった。

 

初めての妊娠、出産、育児…。

不妊治療からの念願の赤ちゃん。

 

秋に妊娠、冬につわり、春から夏はお腹の大きな時期を過ごして、

真夏の8月上旬に出産した。

 

つわりやお腹が大きい中での仕事はきつかったけど、今思うと「本当にお腹の中にいたのかぁ…」と愛しく思う。

 

真夏のよく晴れた日に、息子が誕生。

クニャクニャ動く新生児なんて、こんなに長い間見たこと無かったから、

同じ人間なのに食事もゲップもできない弱すぎる生き物に驚いた。

 

夫はいつもいつも、わたしを気にかけてくれた。

夏に毎日欠かさず何度もお茶を作ってくれたこと。

冬は加湿器の水をかえて、

産後も毎朝必ずミルトンを替えて哺乳瓶を洗っておいてくれる。

 

もちろん他の家事もしてくれるけど、

こういう「名もなき家事」を当然にしてくれることに愛情を感じる。

 

記念日の演出も高価なプレゼントもないけど、

そんなのに匹敵しない。

この毎日の優しさと思いやりの積み重ねにプラスして、

生後4ヶ月の息子が夫に抱っこされて笑うツーショットは、最高に幸せな気持ちになる。

 

もしかしたら子どもがいない夫婦になるかもなと思っていたところに、

赤ちゃんをたまたま授かることができた。

 

育児は思い通りにいかないことの連続。

母乳は全然うまく吸ってくれなかったし、

寝たと思ったら15分後には起きてくるし、

抱っこしてあげたいのに、わたしの腱鞘炎は激痛で

抱っこできても今度は肩腰が痛い…。

 

なのに、歯のないピンクのお口をワァっと開けて笑う息子を見ると、

心の奥からじんわり暖かい気持ちになって、

「宝物!大好きっ」と、毎朝抱きしめずにはいられない。

 

 

「この子がお腹に居たのか。」

妊娠中のことを、今思うとすごく愛おしく感じる。

胎動がどんな感じだったか、もうよくわからないし、

後期つわりも超辛かったのに。

 

 

尊くて、かけがえのない、

わたしと息子だけの時間だったんだなぁって。

 

わたしたちは、よりいっそう家族になった。

大好きな人の子どもを産めた。

ごくごく普通のありふれたことかもしれない。

 

大げさって言われるかもしれないけど、

夢がひとつ叶ったなぁ。

 

今年もあと1日になり、

しんみりと噛み締めた。